理学部生物分子科学科

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植物の系統 (plant)

 生化学や生理学の研究と電子顕微鏡による微細構造の研究とともに、分子生物学の発展によってマーグリスによって復活した共生説が広く信じられるようになった。これによって植物の系統への理解も深まった。植物の系統については多くの考えがあり、多くの系統樹が提案されている。系統樹の作成に用いたタンパク質の種類によっても系統関係は変わることが示されている。
 植物を広く「色素体を持つ真核生物」(「光合成の科学」東京大学出版会)とすれば、これは私たちの感覚ともよくあうが、これらの植物はマーグリスの五界説では植物界と原生生物界にまたがって分類されている。マーグリスの五界説の植物界にはコケ植物・シダ植物・イチョウ植物・ソテツ植物・被子植物など、陸に進出したあとの植物が分類されている。これらの植物は、原生生物界の緑色植物門の中のシャジクモ類と姉妹群の関係にあると考えられている。
 植物の葉緑体は、植物系統の真核生物が酸素発生型光合成を行う原核生物(藍藻の祖先または仲間)を取り込む(共生する)ことで成立したと多くの人が考えるようになった。この共生によって緑色植物と紅色植物と灰色植物が誕生したと考えられている(一次共生)。すべての葉緑体は単一起原であることが分子系統樹の研究から示され、現存の葉緑体の細胞内共生は一度だけ起きたとされている。これらの生物は一次植物とも呼ばれる。さらに、この一次植物を取り込んだ真核生物(二次共生)、それをさらに取込んだ真核生物(三次共生)も存在することが明らかになってきた。

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