卒業生からのメッセージ
平塚 さん
警視庁勤務
警察官採用試験に合格すると、最初に警察学校に入校することになります。約半年間にわたり、警察学校で法律や柔剣道などの基礎教育を受け卒業後、各警察署に配属されます。ここからで警察官としてデビューです。最初は交番勤務です。その後は本人の希望により刑事や鑑識係員、パトカー・白バイ乗務員などになることができます。
私は念願だった鑑識課に配属され、指紋の採取と鑑識資器材の研究開発に携わっています。警察の行う鑑識活動には証拠の保全という大きな役割があります。鑑識活動には指紋・足跡・写真・微物などがありその中でも指紋の果たす役割は非常に大きいものです。
私の所属する係は、証拠品からの指紋検出・鑑識資器材の開発をおこなっています。指紋検出にはアルミ粉末などの固体法、瞬間接着剤を利用した気体法、ニンヒドリン溶液を利用した液体法などがあります。その中で紙からの指紋検出はニンヒドリン法をおこなっていますが、特殊な紙からは指紋が浮き出るくらいにしか検出できないのが実状です。ところが、ある民間企業の研究所へ派遣されたときに、より鮮明に指紋を検出する特殊な法をみつけました。学生時代の多くの実験等の経験が生かされたと実感しました。今後はどんな素材からでも指紋を検出できるような試薬をみつけるのが目標です。