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プレスリリース 発行No.004 平成20年7月9日

理学部 生命圏環境科学科 参加
「東京湾 水質一斉調査」実施

環境省、国土交通省、海上保安庁といった国の機関と8都県市が大学・研究機関、市民団体など(41機関・団体)と連携・協働した「東京湾 水質一斉調査」が2008年7月2日(水)に行われ、本学理学部生命圏環境科学科(風呂田研究室)も参加し、幕張沖と蘇我沖の調査を実施しました
「東京湾 水質一斉調査」実施
 ▲ 国交省所有船                 ▲ 「あいりす」調査風景
本調査は、今まで各機関が別々に行っていた東京湾周辺の水質調査を同一日に合わせ、海域及び陸域において一斉に実施したもので、初めての試みでした。東邦大学でもこれまで各研究内容において、海域の水質調査を行ってきました(東京湾内湾部全域調査は2002年が最後)。これら個々に行われていた調査を同時に行い、情報を共有して、赤潮や青潮、貧酸素水塊等の東京湾周辺の水質汚濁状況やそのメカニズムを明らかにすることを目的としています。ここから得られる結果は、東京湾の再生に向けての施策や生物研究に役立てることが期待されます。

〈結果について〉

幕張沖(水深11.5m)、蘇我沖(水深10.5m)ともに生物生存不可能といわれる水域(酸素量2mg/l以下…貧酸素水域)が水深約8mより下の層で形成していました。2002年での調査(6月と8月に実施)でも6月の時点で貧酸素水域が東京湾中央部から湾奥西部で形成され、8月には湾奥部全域に拡大しており、これらが生物(この時はイソガニ)の幼生生存や分散に影響を与えているということが示唆されています。このことから、貧酸素水域は今年も東京湾湾奥部で形成され、生物の生存などに影響を与えていることが考えられます。

※本調査全体の結果は、7月下旬に速報値が、12月に解析結果が発表されることになっております。

【お問い合わせ先】
東邦大学経営企画部 広報担当 森上需
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