薬学部

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薬理学教室

所属教員

スタッフ名 主な担当
田中芳夫/教授 薬理学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅴ・Ⅵ、疾患と薬物治療Ⅲ、薬理学実習、薬理学特論1
八巻史子/講師  
小原圭将/助教  

薬物が結合する部位、「受容体」を探る

Sci. 2004 Apr;94(4):339-347.

薬理学とは、薬が作用する機構や効き方を研究するものです。教室では、消化管・血管・気管支などの平滑筋の受容体について研究しています。1つの受容体にはサブタイプが存在し、各器官により存在するタイプが違うためその違いを利用すると副作用が抑えられることから、成人病などの治療に役立てられるのではないかと期待されています。

(出典)Tanaka Y, Koike K, Alioua A, Shigenobu K, Stefani E, Toro L.β1-subunit of MaxiK channel in smooth muscle: a key molecule which tunes muscle mechanical activity.J Pharmacol

教員からのメッセージ

田中芳夫 教授
当薬理学教室では、薬物受容体と受容体活性化によりもたらされる平滑筋の機能変動の分子機序に関する研究を推進しています。平滑筋とは、消化管・気管・下部尿路・血管など非常に多岐にわたる内臓器官を構成する筋肉で、私達の基本的な生命活動の維持に重要な役割を担っています。平滑筋の最も重要な機能はその収縮弛緩機能ですが、薬物受容体は、各種ホルモン・神経伝達物質の結合の場であるとともに、ミオシンとアクチンの相互作用により収縮弛緩反応を開始させるための情報伝達系を活性化させる役割を担っています。薬物受容体のなかで最も研究が進んでいるのは、アドレナリン受容体やムスカリン性アセチルコリン受容体に代表される7回膜貫通型構造を有するG蛋白質共役型受容体で、疾患の治療にも汎用される受容体遮断薬を用いた研究から、ひとつの受容体がいくつかのサブタイプに分類され、現在では、それぞれのアミノ酸の一次構造も判明し、共役する情報伝達系についての体系的な理解も進んでいます。しかし、各器官ごとに平滑筋標本を作成して受容体活性化にともなう機能変動を比較してみると、これまでの教科書的な理解の範疇を超えた反応に遭遇することが多々あります。薬理学研究の魅力は、新しく遭遇した現象に自分達流の合理的な解釈を与える点にありますが、研究成果が新しい治療薬の開発に直結する点もその特質といえます。そのためには、疑問に感じたことを疑問のまま残さない地道な粘り強い研究姿勢が肝要だと考えています。

学生から見た研究室

神経因性の低活動膀胱に起因する排尿障害に対して適応されるコリンエステラーゼ阻害薬の薬理作用について研究しています。この排尿障害は、交通事故・手術時の損傷や糖尿病などの慢性疾患に付随する自律神経の障害により発生する尿排出機能障害であり、膀胱排尿(平滑)筋の収縮力低下により排尿時の膀胱収縮が不完全となり、排尿困難や尿閉などの症状が出現する下部尿路機能疾患です。日本を含む先進国では、今後高齢化が加速するため、このような疾患の罹患率は確実に増加するものと考えられています。コリンエステラーゼ阻害薬は、アセチルコリンの作用を増強して排尿筋の収縮力を強めることにより排尿障害に奏効すると考えられていますが、これまで、その標的組織である排尿平滑筋を用いた詳細な検討はされていませんでした。当研究室では、数年前から、排尿平滑筋に対するコリンエステラーゼ阻害薬の作用に関する研究を推進しており、臨床で使用されている薬物の作用点を解明するとともに、薬物間の作用の相違を明らかにし、現在さらに作用機序の詳細を検討しています。
この研究は、研究結果が医療関係者や患者さんに提供される情報源に直結するという点でそれなりの責任感や緊張感を強いられますが、その分やりがいのある研究でもあります。また、薬物による平滑筋の筋運動の変動をリアルタイムで観察できるという面白さもあります。研究室で過ごす生活は非常に張りがありますが、総じてアットホームな雰囲気で、バレーボール大会、誕生日や受賞・論文受理のお祝い会などが、研究の緊張感を心地よく開放してくれています。
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