薬学部

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薬物動態学教室

所属教員

スタッフ名 主な担当
宮内正二/教授  
清水真紀/助教  
佐々木将太郎/助教

体内における薬物の動きを経時的に追跡

体内における薬物の動きを経時的に追跡

薬は服用後、腸からの吸収、血流による輸送、組織への分布を経て、薬効を発揮し、肝で代謝され、または腎から尿中へ排泄されます。患者が服用した薬物が各単位過程を複雑にたどった結果が治療効果であり、薬物血中濃度時間推移は治療効果の指標となります。教室の研究テーマは、これらの吸収、分布、代謝、排泄の各単位過程の速度論的解析です。さらに各過程で関与する輸送担体や酵素などの蛋白の性質を研究し、臨床での薬物併用による代謝阻害、酵素誘導などの影響出現の推定を目指しています。

教員からのメッセージ

服用された薬物は、胃を通って小腸へ移行し、小腸粘膜細胞から吸収され、粘膜細胞層裏側の毛細血管に移行し、門脈(静脈)を経て肝に運ばれます。肝細胞内に取り込まれた薬物は、一部は酵素により代謝されます。生成した代謝物も代謝されなかった薬物も心臓へ運ばれ、全身へ送り出され、分布していきます。このとき動脈血流は、(1)肝と消化器系、(2)腎、(3)他組織系と3経路に分かれます。このうち(3)から標的組織へ到達した薬物は、細胞内受容体に結合して薬効を発揮し、再び静脈血に乗って心臓へ戻ります。(2)の腎臓へ向かった薬物は、ろ過、分泌により尿中へ排泄されます。薬物の腸、肝、腎の細胞膜透過には、単純拡散の過程と輸送蛋白が運搬する過程があります。輸送にしろ、代謝にしろ、薬効発揮にしろ、まず機能性蛋白に出会い、選択的に結合することが必要です。以上の吸収、輸送、分布、代謝、排泄過程を、時間経過に従って速度論的に解析するのが薬物動態学です。教室では、輸送担体や代謝酵素の性質解明と、これらが関与する薬物体内動態を解析しています。さらに臨床でも問題となる併用薬物による代謝阻害、酵素誘導など、薬物相互作用機構について研究しています。

学生から見た研究室

学生から見た研究室

『M2祢宜芳顕』

飲食物を摂取することによって薬の作用が変わることがあります。例えば、ある種の高血圧の薬をグレープフルーツジュースとともに服用すると、頭がふらつく等の予期しない副作用が生じることが報告されています。なぜ、こんな現象が起きたのでしょうか。最近の研究の結果、小腸に薬を分解する酵素が存在し、グレープフルーツ中に含まれる成分がその働きを弱めることがわかりました。その結果、通常では分解されるはずの薬が体内に入り、薬の作用が予想以上に強くなったのです。そこで私は、薬が体の中を移動しながら経時的に変化し、消失していく様子を「小腸の代謝酵素」に注目して研究を行っています。
薬には、その薬に対しての多くの正確な情報が必要だと考えています。そういった点で、現在の研究は薬に対して安全性、有効性などの様々な情報を与えることが出来ます。私にとって薬物動態学の分野は、自分の努力が多くの情報を生み出し、よりいっそう薬の価値を高めることできる点で非常に魅力的です。
研究以外の面では、困ったら誰にでも相談できるというくらいに、研究室のメンバーの仲が良いことが自慢です。また、みんなで集まってスポーツをしたり、バーベキューをしたりと研究以外の面でも活発に動いています。
卒業後は臨床開発として働くことになりました。薬物動態だからこそ得られるものを吸収して、今後の医薬品開発に貢献していきたいと思います。

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