看護学部

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戴帽生挨拶

「終わりのない看護の道」へ

二年 生方絢子

暗闇のなかで温かく灯った百十の蝋燭。それは看護の道を歩んでいく私たちの、優しくも力強い灯だった。

五月九日、私達二年生は戴帽した。

昨年の同じ時期、一つ上の先輩方が行っていた戴帽式を思い出し、そこからこの一年間を振り返るとどこか感慨深い気持ちがした。それとともに今やっと長く壮大な未来へのスタートラインに立ったことを思うと、不安と喜びそして大きな期待に胸を打たれた。

本格的に戴帽式の練習が始まった当初はそれなりの人数が出席するも、委員も皆も戴帽式を自分達で作るというイメージがつかめず、練習はダラダラと進み、落ち着きが無かった。その後の練習では出席率は徐々に減り、委員は大小含め何度もミーティングを開いて反省と今後の改善をはかる話し合いを重ねた。大学生という色々な意味で範囲が広い集団の中で、人をまとめる、一つのものを全員で作るということの難しさを、身を以て感じた。春休みもあっという間にすぎ新学期に入って忙しくなると、次第に委員の不安は大きくなり、私自身も苛立ち、焦り、不安定になっていった。毎日が本当にあっという間に過ぎていき、気づけば本番当日、今まで何度も使ってきて見慣れたはずの体育館は、きれいにセットされ、多くの人が入り、違う場所に来たみたいで私たちの不安と緊張を煽った。司会者の方の声が会場に響き渡ると、それまでざわついていた空気も気持ちも一気に静まり、私達の戴帽式が始まった。「誓いの、言葉。」仲間の息遣いを感じまさに息を合わせてはっきりと誓いを立てていく。一言ひとことを胸に刻み、目の前に続く長く険しい看護の道を歩んでいくことを誓った。昼休みなども使って何度も練習した『You raise me up(あなたが支えてくれるから)』。先生方や先輩、両親、仲間達…多くの人に支えられていることを再認識したこの戴帽式で、少しでも感謝の気持ちが届くように、そして自分も誰かの支えとなれるように、私達の歌声は手にある灯のように温かく力強い意志を秘め、響き渡った。そして練習で何度も繰り返し確認した自分達の歩みを一歩ずつ進め、段に上る時と同じように丁寧に歩いていく。そうして式は順調に進み、無事終えることができた時、仲間や多くの先輩、先生方から祝福の言葉をいただき、自然と涙がこぼれた。

多くのことを積み重ね、壁を乗り越え今やっと「終わりのない看護の道」のスタートラインに立った私達は、しかし今まで以上に多くの困難にぶつかり、そのつど学び、成長していかなければならないだろう。これまでに学んだことを土台にこの道を一歩ずつ踏みしめ、支えてくれる人に感謝しながら、又支えあいながら仲間と共に日々成長し、そうして私達は歩み続けていく。
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