先天性心疾患のある女性患者の妊娠および出産に関する後方視的検討

本研究は、日本小児循環器学会 心血管疾患の遺伝子疫学委員会の研究計画の一環として実施するものです。先天性心疾患における手術成績の向上や術後管理における内科治療の進歩などにより、先天性心疾患をもつ女性患者の妊娠や出産の機会が増加してきましたが、その予後等について大規模な調査研究はわが国ではなさていません。
本研究の目的は、先天性心疾患のある女性患者の妊娠および出産を経験した患者数、予後を調査することである。本研究により、周産期における異常分娩、生産児の先天異常等を把握し、病状の推移に関する見通しが立ち易くなり、より適切な治療を最適な時期に実施できるようになることが予測されます。

2016年12月31日以前に当院で経過観察されている手術を受けられた先天性心疾患をもつ女性患者さんの診療録（カルテ）に記載された情報がこの研究に利用される可能性があります。利用されるカルテ情報は以下の通りです

• 現在の年齢　心疾患の内容　内服内容　妊娠情報（最終妊娠年齢、回数）
• 分娩情報（帝王切開、流産、中絶、早期産など）
• 生産児数（先天異常　心疾患合併の有無　心疾患の内容）

今回の研究では、カルテに記載された内容から必要な情報（年齢、性別、検査所見など）を取り出して解析します。その際、必要な情報から名前は除かれ研究用の番号が付記されます。すなわち研究者にも患者さんのお名前は分からない状態で研究は行われます。今回の研究で得られた結果に関しては、医学的な専門学会や専門雑誌等で報告されることがありますが、個人を特定できるような情報が外部に漏れることは一切ありません。

ご自身やご家族でこれら試料（カルテ記録）を研究に利用することを承諾されない方は下記にご連絡下さい。もし承諾されなくてもあなたに不利益は一切ありません。この件に関しましてご質問などがございましたら以下にお尋ねください。また、一旦参加協力をすることに同意していただいた後でも、理由の如何を問わず、いつでも研究への参加協力を中止することができます。その理由を担当医師に説明する必要もありません。

研究対応窓口　03-3762-4151内線2222

研究責任者の氏名と所属
東邦大学医療センター大森病院小児科　講師　高月　晋一