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内科学講座呼吸器内科学分野(大橋)

所属教員名

松瀬 厚人 / 教 授
山岸 亨  / 助 教
小高 倫生 / 助 教
中野 千裕 / 助 教

運営責任者

講座の概要

昭和39年に東邦大学医学部付属大橋病院の大橋病院内科が発足し、その後、大橋病院第一内科、大橋病院第二内科に分かれました。大橋病院第二内科は、昭和49年に東邦大学第四内科学講座として独立し、神経内科学を中心とし活動してきました。大橋病院の内科診療を充実させるため、消化器内科や膠原病内科、呼吸器内科など新たに診療を行うことになり、呼吸器内科は第四内科で担当することになりました。昭和59年に東京大学から佐々木 憲二 助教授(後の、森 憲二 教授)をお迎えし、呼吸器内科部門が立ち上がりました。森教授は、迷走神経の呼吸調節などの呼吸生理学を専門とされ、大橋病院呼吸器部門の基礎を築かれました。平成11年3月の退任後は、宮内庁侍医長や東京警察病院院長などを歴任されています。森 教授退任後、東邦大学大森病院旧第2内科呼吸器班より保坂 公夫 先生が診療部長として派遣されました。平成16年1月に日本呼吸器学会認定施設となり、診療部長は後に三野 健 准教授に引き継がれました。 平成11年に初代森 憲二教授が退官されて以来、長らく空席となっていた呼吸器内科の教授に、平成24年4月に松瀬厚人が長崎大学第二内科より就任しました。現在は慢性咳嗽から肺癌まで幅広い呼吸器疾患の診療と研究を行っています。

研究の概要

近年、胸部X線や聴診で異常を認めず、一般鎮咳薬が無効で長く続く成人の慢性咳嗽患者が増加傾向にあることが報告されています。当科においてもこの傾向は同様であり、咳嗽を主訴とする患者さんが多く受診されています。松瀬が、日本呼吸器学会の「咳嗽に関するガイドライン」の作成委員を務めていたこともあり、成人の咳嗽診療は力を入れている研究分野です。感冒に引き続いて認められ、根本的な治療法が存在しない感染後咳嗽と抗炎症薬や気管支拡張薬によって治療が可能な咳喘息を初期に鑑別できる血中バイオマーカーや生理学的指標を検討しています。
アレルギー性気管支肺真菌症(ABPM)は、環境中の真菌に対するⅠ型、Ⅲ型アレルギーによって発症する呼吸器疾患であり、近年本邦においても注目を集めています。当科はAMEDのアレルギー性気管支肺真菌症の診断・治療指針確立のための症例登録研究班に参加しており、ABPMの我が国独自の診断基準の作成を行っています。
 現在我が国の抗酸菌感染症の患者数は、結核よりも耐性菌である非結核性抗酸菌症の方が多く、その診断と治療が臨床的に問題となっています。当科では画像診断や臨床症状に加えて、IGRAや抗MAC抗体を用いて早期から肺結核と非結核性抗酸菌症の早期鑑別法を検討しています。
 原因不明の胸水貯留に対しては、局所麻酔下胸腔鏡検査を行っており、悪性胸膜中皮腫の胸腔鏡所見の解析や胸腔鏡検査まで行っても原因不明な滲出性胸水の予後調査を行っています。

代表論文

  1. Nakano C, Yamagishi T, Kodaka N, Kurose Y, Watanabe K, Kishimoto K, Oshio T, Niituma K, Shimada N, Matsuse H. Tiotropium bromide/olodaterol as maintenance treatment for patients with COPD. Clinical Medicine Reviews in Vascular Health 2016; 8; 7-11.
  2. Shimoda T, Satoh M, Obase Y, Matsuse H, Asai S, Iwanaga T. Analysis of the pathogenesis of alcohol-induced asthma using acetaldehyde dehydrogenase 2 (ALDH2)-deficient mice. Int Arch Allergy Immunol 2016 in press
  3. 山岸亨,小高倫生, 黒瀬嘉幸,中野千裕,押尾剛志,松瀬厚人. 家族の気胸歴から偶発的に発見されたBirt-Hogg-Dubé症候群の1例.  日本呼吸器学会雑誌 2016 in press
  4. 松瀬厚人、押尾剛志、岸本久美子、中山晴雄 胸腺腫を合併した重症筋無力症に対する免疫抑制療法中に発症した肺Mycobacterium abscessus感染症の1例 結核 91 :53-58, 2016.
  5. 小林 奨, 松瀬厚人, 小河原大樹, 大島一浩, 副島佳文, 河野 茂. GnRHアナログ投与による治療に成功した稀少部位子宮内膜症の1例. 日本呼吸器学会雑誌 5: 52-56, 2016.
  6. 河野 茂, 門田 淳一, 田中 裕士,宮下 修行,松瀬 厚人,泉川 公一,尾内 一信. 成人肺炎マイコプラズマ感染症に対するクラリスロマイシンの有効性の検討. 日本呼吸器学会雑誌 5: 64-70, 2016.
  7. 松瀬厚人、河野 茂 【総説】他領域からのトピックス 咳嗽に関するガイドライン(第2版)日本耳鼻咽喉科学会会報 119 :157-162, 2016.
  8. 松瀬厚人 ミニレビュー アルコール誘発喘息の機序と対策 日本アルコール・アディクション学会雑誌 51:214-220, 2016.
  9. 黒瀬嘉幸,山岸 亨,小高倫生,渡邉賀代,岸本久美子,中野千裕,押尾剛志,松瀬厚人. 血清学的に診断しイベルメクチンが有用であった肺糞線虫症の1例. 気管支学 38:521-525, 2016.
  10. Matsuse H, Yamagishi T, Kodaka N, Miura A, Kurose Y, Nakano C, Oshio T. Tiotropium bromide as add-on therapy to inhaled corticosteroids for treating asthma. Expert Opinion on Pharmacotherapy 2015;16:1403-1409.

教育の概要

学部

  • 呼吸器乳腺ユニット(3年時2コマ)気道・肺胞疾患として、慢性閉塞性肺疾患、びまん性汎細気管支炎、アレルギー・免疫性肺疾患として気管支喘息の講義を行いました。
  • 集中臨床講義(6年時1コマ) 国家試験対策として呼吸器感染症の講義を行いました。
  • 臨床実習(5年時、6年時)5年時、6年時を対象として、呼吸器疾患の臨床実習を行っています。
  • 東邦大学薬学部(2コマ) 臨床生理学講義として肺機能検査の基礎と応用の講義を行っています。
  • 臨床医学チュートリアル 3年時のチュートリアルを12コマ担当しました。
  • 診断学実習 4年時の実習 3コマおよび評価を担当しました。

大学院

  • 博士課程:呼吸器内科学各論Ⅰ 外因による気管支喘息増悪の分子機序(1コマ)

診療の概要

我が国の二大閉塞性肺疾患である、気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診療には特に力を入れています。両疾患とも患者数は近年増加傾向にあります。当科には呼気NO測定装置や強制オシレーション法による呼吸抵抗測定装置が常備されており、院内検査部の精密肺機能検査と合わせて、最新の呼吸生理学的検査が可能です。また、気管支喘息とCOPDは新薬の開発も相次いでおり、最先端医療であると同時に病院にとって重要な外部資金獲得源である治験も積極的に行っています。
現在の呼吸器内科の入院患者は、高齢の誤嚥が関与する肺炎患者の比率が高くなっています。世界に類を見ない高齢化社会である日本において、高齢者の肺炎は今後も増加してゆくと考えられます。肺炎については、抗菌薬治療に加えて、外来でのワクチンによる発症予防や、口腔ケア、リハビリ部門との協力による再発予防、医療連携による早期退院、自立支援なども力を入れている分野です。
 呼吸器内視鏡に関しては、これまで肺の異常陰影の診断目的に透視下の肺生検を行ってきましたが、今後は、気管支ナビゲーションシステムや超音波内視鏡を導入して、さらに正診率を挙げてゆく予定です。
 未だに予後の悪い悪性腫瘍の代表格である肺癌に対しては、正診率の向上と、呼吸器外科と協力して手術適応例に対しては積極的に手術を行っています。

その他

社会貢献

  • 公害健康被害の認定 目黒区の「公害健康被害者に対する医療費公費負担制度」の認定審査会に参加しています。
  • 目黒区特定健康診査 目黒区で行われている肺がん検診胸部X線写真の読影を行っています。
  • 世田谷区医師会立看護高等専修学校 看護学生の呼吸器・感染症領域の講義を、12コマ担当しています。

学会活動

主催学会はありません
お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151