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脳神経外科学講座(佐倉)

所属教員名

長尾 建樹 / 教 授
原田 雅史 / 助 教

運営責任者

講座の概要

東邦大学医療センター佐倉病院における当講座の創設は、平成3年9月の開院と同時に始まり、初代教授に勝目幹郎先生が就任しました。平成23年に第2代教授として長尾建樹先生が就任、また平成25年には東邦大学医療センター佐倉病院当院長を併任しております。 
脳腫瘍や神経外傷、脳卒中をはじめとする脳血管障害からパーキンソン病や不随意運動、難治性疼痛などの機能的外科に至るまで幅広い脳神経外科領域に対応しています。また、脳神経外科領域以外においても内科や放射線科等の他科と連携を取りながら、大学病院としての総合力を活かした包括的な質の高い医療の提供に取り組んでおります。
東邦大学医学部の付属病院として教育や研究に力を入れており、特に積極的な学会活動や臨床研修への参加や臨床研究、基礎研究へのサポートも充実しています。

研究の概要

 臨床的研究として、脳脊髄液減少症の診断治療に関する研究、機能的脳神経外科疾患に対する定位脳手術法の研究、慢性硬膜下血腫の臨床研究の継続、解離性椎骨動脈瘤の治療に関する研究、を主なものとして続けています。また、地域の脳神経外科研究会、脳神経外科支部会等にも症例報告や研究発表を積極的に行っています。基礎的研究として、内科学講座と共同で頸動脈狭窄症例に行った内膜剥離術の摘出標本を使用して分子生物学的分析を行い動脈硬化の機序の解明を目指しています。

  1. Parkinson病における早期Deep Brain Stimulation(DBS)導入の有効性
    Parkinson病に対するDBSの導入時期は、薬物療法が限界に達した症例に施行するべきとの考え方が主流でしたが、一方でEARLYSTIM studyの報告によれば、STN-DBSをより早期に導入したほうが、薬物療法単独に比べ良好な機能予後が維持される可能性が示唆されております。若年のうちにDBSを導入することで、DBSに対する神経細胞の反応性も高く、DBSの効果を最大限活用できる可能性がある。また、早期にDBSを導入することで、若年時より薬物量を減量することができ、ハネムーン期間の延長、ジスキネジアなどの薬物による副作用の軽減時期を延長することが期待されております。
    当院でParkinson病に対してSTN-DBSを導入した症例の機能予後を後方視的に解析し、Parkinson病に対する早期Deep Brain Stimulation導入と良好な機能予後の維持期間の関係を明らかにすることで、Parkinson病への早期DBS導入が良好な機能予後に有用であるか検証を行っております。
  2. 内頚動脈狭窄症の新たなバイオマーカーの研究 血中可溶型LR11
    頚動脈狭窄症は、虚血性脳血管障害として重要な疾患であり、これまでに外科的治療の適応や治療選択(頚動脈内膜剥離術、頚動脈ステント留置術)に関して様々な研究や臨床試験が行われてきました。また、病変部の評価として頚動脈超音波検査をはじめMRI/MRA、3DCTangio、脳血管撮影などの神経放射線学的検査によって病変部の広がりや形状、性状に関して詳細に捉えることができるようなっております。しかし、病変部の進行を予測するバイオマーカーは未だに定まっていません。
    LR11は1996年に報告されたLDL受容体類似蛋白のひとつであり、血管壁の平滑筋細胞の遊走や細胞外マトリックスの分解に関与しており、動脈硬化巣の内膜平滑筋細胞に強く発現しています。細胞外へ放出された可溶性LR11は、血中濃度を測定することができるため、血管障害や動脈硬化の病態を示すバイオマーカーとして注目されております。
    本研究は血中LR11濃度と内頚動脈狭窄症との関連を明らかにすることで、内頚動脈狭窄症の進行を把握するための新たなバイオマーカーを確立することを目的としております。

代表論文

  1. Nagao T, Kano T, Sampei K, Otsuka T, Kuroki T, Seiki Y, Shibata I : Epilepsy caused by radiation necrosis several years after radiosurgery for arterio-venous malformation. Epilepsia 43:81-82, 2002
  2. 長尾建樹, 周郷延雄, 清木義勝, 柴田家門, 羽鳥 努 : 診断に苦慮したトルコ鞍部腫瘍の一例. Neuro-Oncology 13:108-113, 2003
  3. Nagao T, kondou K, Miyazaki C,Naoyuki, Aoki Y, Harada N, Yokota K, Nemoto M, kanoT, Sugo N:Unusual dilatation of Virchow-Robin spaces:A report of two cases. J Med Soc Toho 56(4): 291-295, 2009
  4. Kuroki T, Harada N, Kondo K, Miyazaki C, Msuda H, Aoki Y, Nemoto M,Kano T, Sugo N, Nagao T: A case of increased N-isopropyl-p-[123I] iodoamphetamine uptake in primary central nervous system lymphoma: Usefulness of SPECT-MRI fusion imaging J Jpn Soc Simulation Surg 17: 47-51, 2009
  5. Nagao T, Nemoto M, Aoki Y, Miyazaki C, Harada N, Kondo K, Kano T, Sugo N, Kuroki T:Growth rate of meningioma based on tumor volume. J Jpn Soc Simulation Surg 17: 75-78, 2009
  6. Nagao T, Miyazaki C, Harada N, Kondo K, Haga D, Nemoto M, Kano Y, Sugo N, Kuroki T : A case of hypothalamic hamartoma for which fusion image of dual isotope SPECT and MRI was useful for differential diagnosis J Jpn Soc Simulation Surg 17: 79-82, 2009
  7. Nagao T, Kuroki T, Miyazaki C, Kondo K, Harada N, Nemoto M, Kano T, Sugo N:Usefulness of a neuronavigation system in neck clipping of distal anterior cerebral artery aneurysm. J Jpn Soc Simulation Surg 18: 19-23, 2010
  8. Nagao T, Harada N, Nemoto M, Miyazaki C,Kondo K, Kuroki T, Uekusa H, Nomoto J, Sekiguchi K, Ishii N, Sugo N : Three-dimensional fusion image of digital subtraction angiography and single photon emission computed tomography. J Jpn Soc Simulation Surg, 18:51-57 2010
  9. Nagao T, Nemoto M, Harada N, Kondo K, Miyazaki C, Kuroki T, Uekusa H, Nomoto J, Sugo N, Nakajima K: A case with recurrent giant falcotentorial meningioma resected totally by using the postoperative brain contusion. J Jpn Soc Simulation Surg, 18:65-71 2010
  10. 黒木貴夫, 安藤俊平, 長尾建樹, 羽賀大輔, 長尾考晃, 徳山宣, 蛭田啓之, 桝田博之, 周郷延雄:ステロイド投与による消退を繰り返したMALT lymphomaの一例.Neuro-Oncology (Tokyo) 22(2):4-7,2012

教育の概要

脳神経外科スタッフ全員で卒前卒後の臨床実習の指導にあたっています。医学部学生の脳外科を含む神経系のベッドサイド教育を佐倉病院でも分担しており、研修医の教育と同様に積極的な指導を行なっています。さらに、医学部、佐倉看護専門学校、幕張総合高校看護学科の脳神経外科関連の講義も継続して行っています。

診療の概要

東邦大学医療センター佐倉病院の脳神経外科は、日本脳神経外科学会の専門医教育施設であり、学会認定の専門医が中心となって、脳神経外科疾患全般の外来および脳血管内治療専門外来や機能的脳神経外科専門外来を併設し、あらゆる脳神経外科疾患の診断・治療を行っています。

24時間の診療体制を設けており、急性脳卒中や脳梗塞など緊急性の高い疾患や外傷などに対して早期診断・早期治療を実践し、質の高い高度医療の提供を目指しています。

脳血管障害の治療は、開頭手術を主体としています。脳腫瘍に関しては手術のみならず、放射線治療、化学療法を含む集学的治療を他科との連携のもとに行っています。脳腫瘍の中でもより専門的な治療を要する頭蓋底部の腫瘍や、脳血管障害に対する血管内治療などは、大森病院脳神経外科と連携し、速やかに治療を受けていただけるようサポートしています。

また、長尾建樹教授が中心となり、パーキンソン病や振戦、ジストニア、脳卒中後の不随運動、運動障害、難治性の神経痛、痙縮などの機能的疾患に対する外科治療にも力を入れています。とくに代表的な治療法である「脳深部刺激法(DBS)」「ITB療法(バクロフェン髄注療法)」を導入している施設は千葉県内でもまだ限られており、機能的脳神経疾患の高度な外科治療を手がける千葉県有数の施設となっています。

その他

社会貢献

佐倉病院公開講座(一般人)
災害時派遣医療チーム(DMAT)
社会保険診療報酬請求書特別審査委員会 審査委員

学会活動

お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151