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腎臓学講座(大橋)

所属教員名

長谷 弘記 / 教 授
常喜 信彦 / 准教授
田中 友里 / 講 師
岩﨑 昌樹 / 助 教

運営責任者

講座の概要

腎臓学講座(大橋)は開設して約10年の比較的新しい講座です。その前身は、東邦大学医療センター大橋病院旧第三内科の循環器内科部門の一診療グループになります。平成19年2月に同科から派生・独立し医療センター大橋病院腎臓内科となりました。平成20年2月には初代の診療部教授として長谷弘記が就任しております。平成24年4月の講座再編成により腎臓学講座(大橋)となり、現在に至っております。6名の現役医師のもとで、一次性腎臓疾患、糖尿病性腎症を含む二次性腎臓疾患、高血圧、慢性腎臓病や透析診療に合併する心臓疾患を中心に診療・教育・研究にあたっております。また、当院での専門的診療・教育だけにとどまらず、目黒・世田谷・渋谷区・杉並区などの周辺の病院・先生方と連携を持ち、腎臓病に対する総合診療対策を行っております。

研究の概要

1990年代初頭より集積した患者情報から臨床課題を抽出しclinical questionをたて、その解決に導くための臨床研究を行っている。特に、慢性腎臓病の予後を左右する、心血管疾患の予防に向けた単施設研究および多施設共同研究を精力的に行っている。
  • 過去30年間の腎臓病診療の変遷と予後
    医療介入が必ず患者に有益かの検証は未だ十分ではない。Historical cohort databaseを用いて、ガイドラインに沿った診療の変遷と腎臓病患者の予後を検証することにより、各診療行為の有益性の有無を検証する。
  • 腎臓病特有の肺高血圧症の病態解明
    末期腎臓病患者では効率に肺高血圧症を合併し、かつ予後に影響を及ぼすことが知られているが、未だに病態は解明されていない。腎機能の低下、バスキュラーアクセスの作成、透析の導入が肺動脈圧に与える影響を縦断的に検証するとともに、肺動脈圧上昇に寄与する腎臓病特有の寄与因子の検索を行う。
  • 末期腎臓病患者の感染症死予防に向けたバイオマーカー有用性の検証
    腎臓病患者の2大死因のひとつである感染症死の早期発見に向けて、procalcitoninをはじめとしたバイオマーカーの有用性を多施設共同研究で検討する。
  • 潜在する遺伝性嚢胞性腎疾患の早期発見に向けた医療体制の構築
    病院診療録の網羅的検索により、遺伝性嚢胞性腎疾患の潜在率を明らかにし、その早期発見と診療体積の構築に向けた体制作りを行う。
  • Erythropoiesis stimulating agents(ESA)抵抗性貧血の病態解明
    慢性腎臓病の主要合併症である腎性貧血はESAが臨床活用により劇的に改善した。しかしながら、ESA抵抗性の機序については未解決である。ESAの代謝過程にかかわるシアル酸の役割に着目しESA抵抗性との関連を探る。
  • 機能的鉄不足と心筋線維化
    鉄は体内においてヘム鉄として全身組織への酸素運搬の役割を担うばかりではなく、筋組織においてATP合成に不可欠なものである。腎臓病患者では高率に鉄欠乏と心筋症が合併するが、その関連を検証した研究はない。

臨床研究

代表論文

  1. Iwasaki M, Yamazaki K, Ikeda N, Tanaka Y, Hayashi T, Kubo S, Matsukane A, Hase H, Joki N. Point of care assessment of cardiac troponin T level in CKD patients with chest symptom. Ren Fail. 2016 Nov 15:1-7.
  2. Matsukane A, Hayashi T, Tanaka Y, Iwasaki M, Kubo S, Asakawa T, Takahashi Y, Imamura Y, Hirahata K, Joki N, Hase H. Usefulness of an Upright T-Wave in Lead aVR for Predicting the Short-Term Prognosis of Incident Hemodialysis Patients: A Potential Tool for Screening High-Risk Hemodialysis Patients. Cardiorenal Med. 2015 Oct;5(4):267-77.
  3. Hayashi T, Joki N, Tanaka Y, Iwasaki M, Kubo S, Asakawa T, Matsukane A, Takahashi Y, Imamura Y, Hirahata K, Hase H. The FRAX ® as a predictor of mortality in Japanese incident hemodialysis patients: an observational, follow-up study. J Bone Miner Metab. 2015 Nov;33(6):674-83.
  4. Joki N, Hase H, Kawano Y, Nakamura S, Nakajima K, Hatta T, Nishimura S, Moroi M, Nakagawa S, Kasai T, Kusuoka H, Takeishi Y, Momose M, Takehana K, Nanasato M, Yoda S, Nishina H, Matsumoto N, Nishimura T. Myocardial perfusion imaging for predicting cardiac events in Japanese patients with advanced chronic kidney disease: 1-year interim report of the J-ACCESS 3 investigation. Eur J Nucl Med Mol Imaging. 2014 Sep;41(9):1701-9.
  5. Iwasaki M, Joki N, Tanaka Y, Hayashi T, Kubo S, Asakawa T, Matsukane A, Takahashi Y, Hirahata K, Imamura Y, Hase H. Declining prevalence of coronary artery disease in incident dialysis patients over the past two decades. J Atheroscler Thromb. 2014;21(6):593-604.
  6. Tanaka Y, Joki N, Hase H, Iwasaki M, Ikeda M, Ando R, Shinoda T, Inaguma D, Sakaguchi T, Komatsu Y, Koiwa F, Yamaka T, Shigematsu T. Effect of erythropoietin-stimulating agent on uremic inflammation. J Inflamm (Lond). 2012 May 14;9(1):17.
  7. Joki N, Tanaka Y, Ishikawa H, Takahashi Y, Iwakura Y, Masuda H, Inishi Y, Hase H. Optimum second screening point for detection of coronary artery disease in hemodialysis patients without advanced coronary artery disease. Am J Nephrol. 2009;29(5):420-5.
  8. Tanaka Y, Joki N, Hase H. History of acute coronary events during the predialysis phase of chronic kidney disease is a strong risk factor for major adverse cardiac events in patients initiating haemodialysis. Nephrol Dial Transplant. 2007 Oct;22(10):2917-23.
  9. Hase H, Tsunoda T, Tanaka Y, Takahashi Y, Imamura Y, Ishikawa H, Inishi Y, Joki N. Risk factors for de novo acute cardiac events in patients initiating hemodialysis with no previous cardiac symptom. Kidney Int. 2006 Sep;70(6):1142-8.
  10. Joki N, Hase H, Tanaka Y, Takahashi Y, Saijyo T, Ishikawa H, Inishi Y, Imamura Y, Hara H, Tsunoda T, Nakamura M. Relationship between serum albumin level before initiating haemodialysis and angiographic severity of coronary atherosclerosis in end-stage renal disease patients. Nephrol Dial Transplant. 2006 Jun;21(6):1633-9.

教育の概要

学部

臨床医学各論I 腎臓学・電解質(Nephrology And Electrolyte)
東邦大学医学部医学科腎臓学講座(大森)、東邦大学医療センター佐倉病院内科(腎臓)とともに腎臓学・電解質講義を分担している。腎臓学・電解質ユニットは病理学的および生理学的アプローチに始まり、免疫学、生化学、分子生物学を応用して腎疾患の発生機序、病態を解明し、治療に結びつける。薬物、透析、食事療法、腎移植までの幅広い腎臓学およびその治療を理解する必要がる。臨床医学各論I 腎臓学・電解質31講義中、腎臓学講座(大橋)は5講義を担当。腎症候学として高血圧・脱水症・尿量異常、急性腎障害、糖尿病性腎症、慢性腎不全の治療(薬物療法・食事療法・腹膜透析・血液透析)などを講義している。

テュートリアル(tutorial)
テュートリアルは少人数グリープで課題に取り組む学習法で、自分たちで学習課題を提起し、調査、議論を通じて解決していく演習である。腎臓学のみならず、内科全般のテュートリアルのテュータとして課題解決に向かって学生のサポートを行っている。

診療の概要

東京都区西南部医療圏である、目黒区、世田谷区、渋谷区に加えて、区西部の杉並区の医療施設と連携を図りながら、腎臓疾患診療を行っている。学校・会社検診の尿所見異常から末期腎臓病に至るまで幅広い診療を心掛けている。腎炎、ネフローゼ症候群、急性腎臓病、慢性腎臓病の管理といった一般腎臓病診療に加えて、遺伝性嚢胞性腎疾患と電解質失調の2つの病態に対する特殊外来を設けている。入院診療は、腎生検の必要な腎炎、ネフローゼ症候群、慢性腎臓病の教育、末期腎臓病患者の合併症管理、および腎代替療法導入目的が中心となる。腎代替療法は血液透析、腹膜透析ともに対応している。腎移植は東邦大学医療センター大森病院腎センターとの連携を図ることでスムーズな対応が可能となっている。また、集中治療に付随した持続的血液浄化や特殊疾患・病態に対する血液濾過、濾過透析、血液吸着、血漿交換等にも対応が可能である。

その他

社会貢献

市民公開講座
腎臓病教室
医師会講演会

学会活動

お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151