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腎臓学講座(大森)

所属教員名

酒井 謙  / 教 授
宍戸 清一郎/ 教 授
濱崎 祐子 / 講 師
板橋 淑裕 / 助 教
兵頭 洋二 / 助 教
高橋 雄介 / 助 教
斉藤 彰信 / 助 教
橋本 淳也 / 助 教
小口 英世 / 助 教
田井 怜敏 / 助 教
櫻林 啓  / 助 教
篠田 和伸 / 助 教

運営責任者

酒井 謙 / 教 授
(人工透析室兼任)

講座の概要

腎臓学講座(大森)は蛋白尿、血尿の診断から腎疾患の治療、血液・腹膜透析、腎移植までを最初から同じ「内科」「外科」「小児科」合同のスタッフで診療を行なうために設立された日本で唯一の大学病院における講座です。近年、わが国で慢性腎臓病(CKD)をお持ちの方は1,300 万人にのぼるとされ、全国で透析を受けている方は32万人を超え、国民の健康課題として極めて重要な位置を占めています。腎センターでは年間約100 人の方が透析を導入し、年間約50 人の方が腎移植を受けています。腎移植は現在までに820 例以上を経験し、血液型適合腎移植7 年生存率/生着率は96%/ 94%であり、血液型不適合腎移植7 年生存率/生着率は100%/ 95%でありました。小児腎移植、第2 次/第3 次腎移植および献腎移植でも良好な成績を挙げています。また、2009 年から小児腎臓学寄付講座が新たに開設され、宍戸清一郎教授を中心に小児腎移植を積極的に行い、年間症例数は日本一です。小児から成人まで、蛋白尿から腎代替療法(透析・腎移植)まで、慢性腎臓病(CKD)の生涯医療を絶え間なく提供できる診療科です。研究者は全国から集まり母校出身者は50%余りであることも大きな特徴です。なお2018年から始まる内科専門医制度に関して、腎臓内科研修が蛋白尿から透析・移植まで幅広く行えるよう臨床班の整備も行っています。

研究の概要

内科系では数十年来腎不全の食事療法栄養管理、腹膜透析療法における腹膜機能温存、二次性副甲状腺機能亢進症の臨床研究、移植腎病理における再発腎炎や薬剤性血管毒性の検討を行っています。外科系では乳幼児の末期腎不全に対して同種腎移植術や、ABO 式血液型不適合腎移植および抗ドナー抗体(DSA)陽性の脱感作療法および腎移植の臨床研究を行っています。現在まで血液型不適合者間移植のAB 型血液型抗原の局在性とその長期に亘る存在、ドナー特異的抗血液型抗体の値が長期間低値に保たれる事実、DSA の検出とIVIG、血漿交換、リツキシマブによる脱感作療法などを明らかにしています。また移植腎の長期生着における病理学的検討を行っています。小児では、難治性ネフローゼの臨床研究、小児腎不全の成長を中心に研究をすすめています。

代表論文

  1. Itabashi Y, Ohashi Y, Muramatsu M, Kawamura T, Hyodo Y, Hamasaki Y, Shishido S, Sakai K, Maemura M, Morita M, Aikawa A .Association Between the Fertile Period and Live Birth Post–Kidney Transplantation: A Retrospective Single-Center Cohort Study.Transplantation proceedings.49(5):1068-1072(2016)
  2. Urabe N, Ishii Y, Hyodo Y, Aoki K, Yoshizawa S, Saga T, Murayama SY, Sakai K, Homma S, Tateda K. Molecular epidemiologic analysis of a Pneumocystis pneumonia outbreak among renal transplant patients. Clinical Microbiology and Infections. 22(4):365-371(2016)
  3. Ohashi Y, Saito A, Yamazaki K, Tai R, Matsukiyo T, Aikawa A, Sakai K. Brain natriuretic peptide and body fluid composition in patients with chronic kidney disease: a cross-sectional study to evaluate the relationship between volume overload and malnutrition. Cardiorenal Medicine.6:337-346(2016)
  4. Kiuchi A, Ohashi Y, Tai R, Aoki T, Mizuiri S, Ogura T, Aikawa A, Sakai K. Association between Low Dietary Protein Intake and Geriatric Nutrition Risk Index in Patients with Chronic Kidney Disease: A Retrospective Single-Center Cohort Study. Nutrients. 8(10):E662(2016)
  5. Yamazaki K, Sakai K, Ohashi Y, Nihei H, Itabashi T, Muramatsu M, Kawamura T, Shishido S, Aikawa A . Similar Anemic Control Between Chronic Kidney Diseases in Patients With and Without Transplantation on Entry. Transplantation Proceedings. 49(1):57-60(2017)
  6. Nihei H, Sakai K, Shishido S, Sibuya K, Edamatsu H, Aikawa A. Efficacy of tonsillectomy for the treatment of immunoglobulin A nephropathy recurrence after kidney transplantation Renal Replacement Therapy 3(10) (2017)
  7. Koibuchi K, Miyagi M, Arai T, Aoki T, Aikawa A, Sakai K. Comparing the efficacy of continuous erythropoietin receptor activator and darbepoetin Alfa treatments in Japanese patients with chronic kidney disease during the predialysis period: A propensity-matched analysis Nephrology 20(Suppl 4):22-28(2015)
  8. Sakai K. Integrated renal care from proteinuria to transplantation in the department of nephrology of Toho University Toho Journal of Medicine 1(4):57-61(2015)
  9. Ohashi Y, Kobayashi S, Arai T, Nemoto T, Aoki C, Nagata M, Sakai K. Focal segmental glomerulosclerosis secondary to juxtaglomerular cell tumor during pregnancy: A case report Case Report in Nephrology and Urology 4(-):88-94(2014)
  10. Shishido S, Kawamura T, Hamasaki Y, Takahashi Y, Itabashi Y, Muramatsu M, Satoh H, Aikawa A. Successful kidney transplantation in children with a compromised inferior vena cava. Transplantation Direct.2(6) :e82, 2016

教育の概要

学部

3年次 腎臓学・電解質
腎臓は代謝産物の排泄、水電解質を中心とする生体内恒常性の維持、血圧調節や造血系に関する内分泌機能を有する重要な臓器です。腎・電解質ユニットは病理学的および生理学的アプローチに始まり、免疫学、生化学、分子生物学を応用して腎疾患の発生機序、病態を解明し、治療に結びつける。薬物、透析、食事療法、そして腎移植までの幅広い腎臓学およびその治療学を理解することは、よき臨床医となる上で必須であります。
腎臓は、海から生命が誕生し、陸地生活に適応できるようにその構造が完成されました。時には自己犠牲(急性腎不全)をもって、体内環境を守る美しい臓器です。
講義内容は腎臓学総論、電解質異常総論に始まり、解剖、症候学、薬理学、急性慢性腎疾患、二次性腎疾患、腎病理(実習)、小児腎不全、腎移植、慢性腎臓病の病態および治療学、最後に腎疾患のまとめ、腎電解質異常のまとめを行っています。

5年次 臨床実習: 腎臓学
指導医とともに1週間受け持ち患者の診療にあたり、腎炎から透析、移植までの一連の腎臓病総合医療を学びます。
  1. 診断を確定するための適切な検査計画
  2. 一般血液検査、尿検査、腎機能検査、尿路X 線検査、腎尿路超音波検査、核医学による腎形態、動態検査を施行し評価
  3. 腎生検病理組織診断
  4. 腎疾患に関する診断手順を理解でき、病名の決定
  5. 腎生検、血液透析、CAPD、手術(腎移植他)に参加

大学院

代謝機能制御系 腎臓学
腎臓病諸疾患は免疫異常、代謝異常、先天異常を背景として発症する全身性慢性炎症性疾患であり、さまざまな臓器障害・身体障害により患者の生活の質(QOL)に多大な影響を及ぼしています。これら疾患の病因は未だ不明だが、病態形成機序はかなり解明が進んでおり、対応した新規の治療法も次々と開発されつつあります。このような背景を踏まえて、腎臓病諸疾患に関する専門知識の習得ならびに関連したテーマについて病因解明と治療学を中心とした基礎研究あるいは病態、症状、診断、治療を中心とした臨床研究を行います。
 これらの研究を通じて、腎臓学の関連する内科的、外科的病態を理解した上で、腎臓学の専門知識を習得します。さらに腎臓学の研究マインドを涵養し、自ら基礎および臨床研究を行うことのできる能力を獲得することを目標とします。また、内科学会専門医および腎臓学会腎臓専門医、透析医学会専門医、泌尿器科学会専門医、移植学会認定医、臨床腎移植学会腎移植認定医の習得を基礎知識習得の一定の目標とします。
  1年次 腎臓学特論(Ⅰ, Ⅱ) 4単位
  1-4 年次(少なくとも2 年間)腎臓学演習 12単位
  1-4 年次(少なくとも1 年間)腎臓学実習  4単位

診療の概要

腎臓学講座は内科、外科、小児科医からなる総合腎臓病医療センターを形成し、わが国唯一の講座体制を敷いています。蛋白尿から移植までのすべてのCKDに幅広い知識をもつ腎臓内科医が、腎不全外科医・小児科医と共に、腎炎ネフローゼの腎生検と治療、保存期腎不全医療の降圧、貧血加療、食事療法を行っております。腎不全の進行を抑制しつつ、やむなく透析に至っても、円滑な血液透析、腹膜透析導入をはかり、透析治療の質を高めることが重要です。内科系では古くからの腎臓病食事療法に加えて、慢性腎臓病における体液異常の関与と介入治療、腹膜機能、腹膜血液併用透析の有用性の検討、移植患者の生活習慣病や移植腎病理における拒絶反応や再発腎炎の検討を行っています。すなわち、CKDの各ステージすべての臨床を行っています。

その他

社会貢献

東京都(品川、大田区)の災害透析医療の拠点としての任にあり、各透析室を連携し、緊急透析施設連絡網の整備および災害対策区民公開講座を毎年開催しています。
また、大田区行政とも積極的に連携を取り、被災者診療を担う災害拠点病院としてのプロジェクトを進めています。首都直下型地震が予測されており、品川区大田区は東京都で一番の震災被害が想定されています。いわゆる災害弱者である透析患者をどう守るかは大きな課題であります。被災者診療を担う災害拠点病院として自己完結できる災害に強い透析室として、透析に不可欠の水と電気の優先供給を新透析室の設計に組みこみました。
小児腎疾患では、大田区との共同事業として、民泊を積極的に活用しています。空き家を互助利用して遠方から来られるご両親の負担を軽減することに役立っています。

学会活動

腎移植内科研究会
腎移植血管外科研究会
日本移植学会
日本サイコネフロロジー研究会
を主催しています。
(2016~2017年)
お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151